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合気道の技とは? 流派はどれだけあるのか?

公開日: : 最終更新日:2019/07/03 武道紹介

 

合気道も世界的に普及している日本武道の一つです。

イメージ的には太極拳のように、力を使わない、相手の力を利用して投げる、

みたいな感じで捉えている人が多いです。

 

実態は後述するとして、現在普及している合気道は植芝盛平から広がった物です。

 

厳密に言えば、合気道という名称を使ったのは、植芝盛平が最初ではなく、別系統で合気道を名乗る武道はありました。

 

しかしここまで一般的に普及させ、認知されたのは植芝盛平の合気道であり、

一般的には植芝盛平が合気道の開祖となっています。

 

その前提で簡単に説明したいと思います。

 

 

【目次】

1、合気道の流派、種類について

2、合気道の技術

3、合気道競技

 

 

 

1、合気道の流派、種類について

植芝盛平は古武術である大東流合気柔術武田惣角に師事し、独自の理念から合気道を創り上げました。

 

柔道と同じく古流柔術から発展した物です。

 

戦後に文部省から財団法人合気会の認可を受け、合気道を普及させました。

 

植芝盛平には何人もの高弟がいましたが、植芝盛平の死後は、息子の植芝吉祥丸に受けつがれ、高弟たちは独立して別の流派の合気道を立ち上げます。

 

数々の武勇伝を持つ塩田剛三養神館を立ち上げ、格闘技マスコミ等でもよく取り上げられています。

 

藤平光一心身統一合気道会(気の研究会)を興し、富木謙治日本合気道協会(昭道館合気道・富木流)を興します。

 

望月稔養生館を興し、フランスで活動していましたが、合気道のみならず柔道、剣道、その他の武道の要素を取り入れた総合武道「養生館武道」を標榜するようになり、合気道を越えた活動をしています。

 

特に普及しているのが上記の物ですが、他にもまだ小さな流派はいろいろあります。

 

合気道人口の八割が合気会に属していますが、技術は統一されていません。

開祖の弟子たちの連合会的な要素が強く、道場や師範により大きく技術が異なっています。

 

植芝盛平の技術も戦前から戦後へと、時期によって大きく変化しており、それぞれの時期に入門した弟子で異なる技術を学ぶ事となりました。

 

簡単に言えば戦前の時期の技術は固体と呼ばれる、普通にしっかり相手の体を捉えて技を掛ける技術でした。

 

そして戦後になり段々、流体・気体へと、ほとんど相手を掴まず、触れずに技を掛けるスタイルになっていったのです。

 

 

 

 

2、合気道の技術

合気道の技術は主に円転の理による体捌きからの関節技・投げ技です。

それを形稽古の反復によって身につけます。

 

徒手が中心ですが、一部、剣術や杖術を行う事もあります。

 

合気道の形は取り(掛け)受けに分かれて行います。

取りが技を掛け、受けがその技を受けるという役割です。

 

基本的に先生や先輩等、地位が上の人が取りを行い、弟子が受けを行います。

 

多くの合気道では受身が重要な基本となり、先生に技を掛けられたら、技が掛かる前に受身を取るように等と言われ、それで身を護る事になります。

 

取りの動きに逆らう等はもっての他で、取りの動きを察知し、その方向に丁度いいタイミングで受身を取ると「受けが上手い」等と評価され、自然に約束事の形となります。

 

流体・気体と呼ばれる実際には有り得ないような技術も、このような教育から自然と演出されたりする事になります。

 

競技を行わない合気道の活動の場は主に演武会で、そういう実情から流体・気体等の神秘的な技が披露される事になります。

 

ただ流派によっては、古い固体の形稽古のみを行う所もあります。

(しかし固体で関節技を掛けられると激痛を伴うので、流体・気体の稽古を望みたくなる、という心理も分からないわけではないですが…)

 

 

 

3、合気道競技

一部には形だけではなく、実際に合気道の技を実用化したいと思う人もいて、独自の競技ルールを創り、競技を行っている所もあります。

 

富木流がその代表で、短刀取りの乱取り競技を始めました。

 

古流柔術の技術には、徒手対徒手、そして徒手対武器の技術がありましたが、

柔道ではそのうち、徒手対徒手の技術のみが乱取り化されたので、

それを補うために、合気道では徒手対武器の乱取りを競技化したというのです。

 

先手と後手に分かれて、短刀側と徒手側に分かれて試合を行います。

 

しかし徒手対武器では余りにも難度が高いので、武器側の攻撃は短刀による突きだけに限定されています。

 

古武道や幾つかの護身術には徒手対武器の形がありますが、現実にそれを行うのは非常に困難だと思い知らされます。

 

 

 

また後に、養神館から独立した櫻井文夫合気道SAは、徒手の乱取り競技を始めました。

 

発足当初は崇高な理想を求め、合気道の実戦化を強調し「実戦・リアル合気道選手権大会」を開催していましたが、

次第に失速したのか、競技の判定基準も不明瞭で、それほどの成長は遂げていません。

 

合気道SAから独立した藤嵜天敬覇天会は「フルコンタクト合気道選手権大会」を開催し、合気道SAで成し得なかった実戦合気道追求のための活動を行っています。

 

 

 

 

 

以上、合気道にも様々なスタイルがある事を簡単に説明しました。

 

流派によって内容にこれほどの違いがあるので、合気道に接する時は、この予備知識を持って見ると分かりやすいと思います。

 

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    武道と旅と昼寝が好きな怠け者。

    今は武道もほとんど見るだけ。

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    一応、元空手五段、合気道三段、空道二段、柔道初段、スポーツチャンバラ四段

    武術太極拳 アジア選手権・世界選手権 日本代表

     

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